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2.3みなとみらい21
このプロジェクトの規模も卓越しているが、きわめて現代的な建築には伝統的な要素もあり、既存の事業や商業地域、またアクセスしやすい公園や緑地との統合という点では、東京テレポートタウンと比べ下、より人間的な親しみが感じとれる。

 

2.4高浜モザイク
これは開発の成功例のようである。子供用の楽しい遊び場がある。モザイクまで徒歩で行き着くのはかなり困難である。

 

2.5メリケンパーク
客船やフェリーターミナル施設と会議場、ホテル、娯楽施設とを結合させたことが、カナダのバンクーバーのような成功の記録をもたらした。ダーリング・ハーバー地域北部の港湾施設においてこれと同様の組合わせが現在考慮されている。

 

2.6北海道
札幌、小樽、函館の倉庫を改造して、歴史と現代性を兼ね備える日本文化の多様性を示す優れた一例である。
札幌工場は、食品、小売、娯楽の混合という点で特に印象的であった。勿論厳しい気象条件に対応する必要があり、このことがプロジェクトの経済的な採算性に影響を及ぼすのは当然である。やや遠隔地における立地という要素を克服するに足る製品が揃っていることは間違いない。
小樽の倉庫は、ガラス製品や鳩時計のように、全体的に単一目的の土地利用法を採用した。製品が優秀ならば、財政的に生き残れるだろう。まち自体に魅力があり、観光旅行の力強い基盤を成している。

 

2.7函館
ここも、旅行者にアピールすることの多いまちである。倉庫やウォーターフロントの開発のために小売店に依存し過ぎることになれば、いずれは経済的な採算性の問題が発生するかもしれない。

 

 

 

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